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2011年3月

2011年3月 4日 (金)

型もの

干支などの置物は数多く作るため、石膏型が必要になる。
まずは原型作り、なるべく型に取りやすい形にしたい  


001


原型をほどよく乾燥させて固くし、半身を粘土に適当に埋めて仮型を作り、少し乾燥。
正方向から見て引っかかりそうな場所に粘土で寄せ型をつくる。寄せ型は常に仮型にかかるように。

002


完全に引っかかりがなくなったら石膏を掛けていく。水を入れた容器に石膏を少しづつ入れ、水と同量弱ぐらいで泡立たないようにヘラでよく混ぜる。
石膏は少量づつ溶き、時間をかけて厚みをつけること。

003


裏返して粘土の仮型を取り除き、石膏型から原型を外し、粘土の寄せ型を取り除いてから石膏型に戻す。


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石膏型にぬた(離型剤、粘土をどろどろに溶かしたもの)を塗り、少し乾燥させ、寄せ型に石膏を流し込む。
石膏は数回に分けて少しずつ流し込むのが望ましい。石膏も多小収縮するので一度にするとゆるみが生じる恐れがある。

006


これで半面の型が完成。もう半面も同じように粘土の寄せ型をつくるのだが、今度は型の外にかかるようにすること(石膏の流し口にするため)。

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離形剤(ぬた)の塗り忘れに気をつけて石膏をかけていく。

008


型を外して粘土の寄せ型を取り除き、離形剤(ぬた)を塗って再び型を合わせる。

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寄せ型に石膏を流し込む。一度でするより数回に分けて流し込むほうがしっかり入る。

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型を外して水洗いする。修理が必要な場合は小さな平筆に微量の水を染ませて石膏の粉をチョンとつけて塗るように付ければうまくいく。

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粘土の張り込みは入りにくい場所から、木目の細かい粘土を薄く張り、粗土で厚みをつけると良い。

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合わせ面に鋸目などで引っ掻き、ぬたをしっかりつけて合わせる。

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底を粗土で作る。空気の抜け穴は残すこと。

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外型を外し、寄せ型を外し、バリを取って修正、乾かしながら仕上げていく。
型だけでは完全なものは作れない、あくまで土台のコピーにすぎない。仕上げで形が決まるのだ。

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完成、一つ一つ違って当たり前。だから面白いのだ。

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