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2010年9月 9日 (木)

灯油窯

灯油窯は主に陶彫やオブジェの研究と備前焼の緋襷を焼くのに使っている。
ここでは何もしなければ粘土の性質のみの焼き色以外はない。
大きさは内寸幅90センチ、奥行き100センチ、高さ80センチ、トロッコ付きでバーナーが4基ついている。
ここでもかなり大きな作品を焼いているわけで、これがなかなかバカにできない。今までに数回爆発させたことがある。
原因は大きな作品を焼く時に、まだ水分が完全に取れていないうちに温度が上がったためで、400度前後に起こる。
灯油バーナーは低温での調節が難しいので注意が必要だ。
このたび8月末に焚いた窯を紹介しょう。


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今回は中型の陶彫3点と皿、碗、コップ、ぐい吞少々、あとは陶芸体験の作品だ。
陶彫は塗り土などの細工をするのでそのまま置くだけだが、緋襷は一つずつ藁を巻いていくので大変だ。
最近では藁くずや籾殻を使ってなるべく緋色が多く出るようにしている。


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バーナーは一基ずつ点火、100度内で15時間で二基目点火、6時間後170度で三基目、3時間後210度で四基目、合わせて24時間。
大作を焼く時にはもっと時間をかけるように、とにかく湿気とりは時間をかけるにこしたことはない。
あとは700度まではゆっくり、素焼き温度を超えたら素早くあげる。
高温を長くすることは非常に燃料を消費する、窯変をねらう訳ではないのでなるべく早く切り上げたい。
今回の焼成時間は41時間、最高温度1270度。

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陶芸体験の作品、いろんなアイデア、ユーモアと出会える。

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藁くずをいっぱい詰めて伏せ焼き、皿は籾殻を盛って焼いた。


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